ぶらログ

真・清く正しくおぞましく

ただの競馬好きによる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

 

ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

スター・ウォーズはそれなりに観てきた。『フォースの覚醒』は悪くなかったけど、『最後のジェダイ』は肌に合わなかった一派。でも、『スカイウォーカーの夜明け』まで続三部作の評価は待っていた。

 

で、結論から言うと『スカイウォーカーの夜明け』よかった。続三部作悪くなかった。旧、新のほうが好みだが、時間の経過とともに変わっていくかもしれない。

 

 

先にマイナス点。ツッコミどころは盛りだくさんでした。

・何もかも予定調和。特にカイロ・レン

・ご都合主義。これは宿命

・結局過去作頼みの焼き直しに過ぎなかった

 

 

では何が琴線に触れたのかを書いていく。

 

・続三部作を通して気に入っていたのはレイのキャラ。レイはその複雑な生い立ちから来る寂しさなのか、基本的にフレンドリー。仲間になれると思った相手には、しっかり目を見据えて力強く手を差し伸べる。これがいい。観ていて気持ちがいい。

 

ジェダイ/シスの二元論に囚われなかったとこ。世の中そう簡単に2つに分けられない。善/悪、男/女、強者/弱者、保守/リベラル、文系/理系、サンデーサイレンス系/サドラーズウェルズ系…

誰しも複雑で、どちらも持ち合わせていたりする。

 

・エンディングがいい。最後にレイはスカイウォーカーを名乗ったが、名前や身分はどうでもいいんですよ。

レイはジェダイぶったわけではない。尊敬している人から名前を拝借しただけ。ルークとレイアも「好きにすればええんやで」って顔してたし。「私はレイ。それだけじゃ都合悪いのならレイ・スカイウォーカー」と言っただけ。好きな名前くらい名乗らせてあげましょう。

 

・見方によってはただのリブート。こうするしかなかったのだろう。ここまでの大作になると最大公約数でしか許されなかったのだろう。だが、ここまで過去作をなぞってくるのならむしろ清々しかった。批判覚悟な制作側のその心意気がいい(妥協かもしれんが)。スター・ウォーズはこれでいい。

 

と、この作品が気に入った理由は何点かあるのだが、一番の理由は単に自分の人生のタイミングと重なっただけだったりする。アイデンティティが確立されていなかったレイがジェダイでもシスでもない「レイ」として生きていく覚悟を決め、晴れやかな表情でタトゥイーンの2つの太陽を相棒と眺める。

自分も色々あり今年大きな決断をしていた。背負っていた憑き物が落ち、開放された代わりに新たなる何かを背負った。過去の自分と現在の自分がようやく重なり一つになっていく感覚。そんな時期に出会った作品だったという至って個人的な理由のほうが大きい。

10年後か20年後かわからないが、また新しいスター・ウォーズでレイと再会したいですね。そして新しいキャラとの出会いも楽しみにしている。

 

 

話は変わって『スカイウォーカーの夜明け』公開翌々日に施行された有馬記念

 

アーモンドアイには正直がっかりした。

一応穴党なので、いつもこの馬の穴を探していたのだけど、今回は勝ってほしかった。最強馬()はアンチも穴党も黙らせてこそです。出るからには発熱、馬場、展開、距離は言い訳にならない。

 

とはいえ、またやり直せばいいのである。レイがレイとして生きていく決意をしたように、アーモンドアイにもアーモンドアイの走りや居場所がある。今後のローテは白紙らしいが、現役続行なら再び穴党の自分を唸らせるような走りを見せてほしいし、どこかのタイミングで繁殖に上がる時が来れば、そこでアーモンドアイは次の居場所を見つける。居場所がない馬や人間もいるのだが、それはまた別の機会に。

 

いずれにせよ、競馬にも必ず次のスターが現れる。遠い昔はるか彼方からそう決まっている。