ぶらログ

真・清く正しくおぞましく

ただの競馬好きが「試験の思い出」を語る

今週のお題「試験の思い出」

 

自分にとって一番の試験の思い出は大検になる。

 

正式には「大学入学資格検定」。今は廃止されて「高等学校卒業程度認定試験」にシステムが変わり、高認とか言われてるらしい。

 

いわゆる落ちこぼれ救済みたいなもの。

受験する動機は人それぞれだが、何らかの理由で高校中退した人がほとんどで自分もそう。高校ほとんど行けず中退して、死ぬかーと思ってたのだが、何か爪痕残したくなり合格を目指した。

 

しんどかったのは「家庭科」であった。

当時、受験科目に「家庭科」というものが存在していて、これが難関だった。

試験内容は何とか縫いとか料理の知識とかだった記憶があるのだが、そんなもん受験と並行して覚えられるわけねえ。

当時から天才競馬評論家兼努力家勉強家であったぶらですら一度目は「家庭科」を落とした。二度目の受験でようやく受かったのだが、英語だとか勉強する合間に何とか縫いも覚える作業はかなりしんどかった。

苦手としていたのは自分だけではなかったようで、「家庭科」は毎年全科目の中で最も合格点が低い科目だったのだ。

さすがに高認となった今では廃止されたらしい。

 

試験日のことはほぼ覚えていないが、一つだけ覚えていることがある。

会場で受験生が着席し待機していたところ、ある受験生が何かのトラブルで困っていて、周りの受験生が協力して事なきを得た。

何のトラブルだったかは全く覚えてない。

大検の会場に来ている受験生は皆訳ありである。

なんだけど、たまたまその場に居合わせた訳あり受験生たちが、困っている訳あり受験生を助けた。

その頃10代だった自分は、高校辞めて誰とも関わりがなく、周りは全部敵くらいに思っていたし、きっとこの会場に来るのもそういう人間ばかりだろうと思っていた。

だから、自分や周りがその受験生を手助けしたことに内心驚いた。俺はそういうことするヤツだったのか、案外周りも助けてくれるんだなと。

 

その時「世界って広いんだ」と思った。